土地家屋調査士・司法書士 吉良事務所

『筆界』と『所有権界』②

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それは本当の境界ですか?

信じたい『所有権界』 ★加古川市の土地家屋調査士 吉良守史

2021/09/26

『所有権界』って、なに?

思い込みの境界

前回は『筆界』についてお話ししました。

公に認められた境界が『筆界』です。登記によって定められていきます。

 

これに対し、所有範囲だと信じている土地とお隣の土地との境目を『所有権界』と言います。

つまり「ここまでが私の土地だ」と思い込んでいる主張線が『所有権界』です。

え?『筆界』とは違うの?……と思いますよね。

そうです。ほとんどの土地の『筆界』と『所有権界』は一致しています。

一致してるはずなんです。してないとダメなんです。本当は。

でも現地の見た目の区画は、自然の力や人の意志と手で変わっていくものです。

 

昔お隣さんと話し合って、お互い使い勝手がいいように、仲良く一部交換したり譲ったりして、塀の位置を変えました……みたいなケースがあります。

例えば写真のような場合、どこが本当の境界だと思いますか? いずれかのブロック塀の中心? 外側? 内側? 2枚並んだブロックの隙間? 実はそのいずれでもありませんでした。

公的な『筆界』は、当事者の意志に合わせて自動的に動いたりしません。登記が必要です。

登記を怠ったまま長年経ったり世代が変わったりすると、一部交換したり譲ったりという事実の証拠も失ってしまい、やがて相違する記憶違いや思い込みが、境界紛争の元になるのです。

 

「お隣さんが私の土地の一部を占領(越境)してきた」なんて穏やかではないご相談もよくあります。それが事実なら、これも『筆界』と『所有権界』にズレが生じたと言えます。

でももしかすると随分前からそもそもズレていて、今お隣さんが主張してきている線こそが正しい『筆界』なのかもしれませんよ。まずは落ち着いて、慎重な裏付けの確認を。

 

土地家屋調査士は公正に『筆界』を検証し、問題解決のご提案やお手伝いができる唯一の国家資格者です。

 

 

 

 

 

 

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