建物の登記は必要? ★加古川市の土地家屋調査士 吉良守史
2022/02/23
そもそも登記、必要?
表題登記は所有者の義務です。
建物の表題登記は、所有者に申請義務が課されている登記です。
・登記された建物は、固定資産税評価の対象となります。
・登記によって自分の所有であることを第三者に対抗できます。
また、住宅ローンは登記して土地と共に担保に加えるのが条件に。
最近は珍しくなりましたが、未だに
「未登記だけど固定資産税はかかってる。登記しなくてもいいだろ。」
「私の土地の上にある建物だ。未登記でも当然自分の所有物だ。」
というお考えの人もいらっしゃるようです。
罰則規定もあるとはいえ、『義務』の登記ですからね。
でも個人や法人の資産を守るための制度でもあるので、原則登記した者勝ち。万一他人に悪意や間違いで登記されてしまうと、正す労力が。
子や孫の代で、未登記建物が相続で揉める原因になることもあります。
銀行で融資を受けたいと思っても、未登記建物のせいで難しかったり。
将来必要性が生じてから登記することもできますが、概ね必要書類が紛失したり取得できなかったりで、何かと面倒で余計な追加費がかさみます。
新築でも増築でも、工事完了直後に登記するのが一番安くて簡単です。
子どもの出生届と同じで、自分の建物も大事にしてあげたいですね。
ただ場合によっては、あえて登記をお勧めしないことも。
老朽化が著しい建物や、近い将来、建替え計画があるケースなどです。
わざわざ登記しても、すぐに滅失登記が必要になってしまいますから。
いずれにしても義務を果たさないなら、将来何があっても自己責任で。
登記に限らず、世の中で義務とされている事はそういうものかと。
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